4.遺言の種類(1)~遺言の種類~
- 所長
- 2025年6月16日
- 読了時間: 2分
更新日:2025年8月27日
(1)遺言にはどのような種類があるか?
みなさんはどうか分かりませんが、私は遺言書と聞くと、毛筆で「遺言書」と書いた細長く白い封筒の中に、蛇腹折りされた長い紙にこれまた毛筆で記載したものをイメージしてしまいます。
これは全文自筆で書いたものであり、法律で定められた形式をしっかり満たしていれば、「自筆証書遺言」という種類の遺言に分類されます。
自筆証書遺言は、毛筆で書かれている必要もなく、白い封筒に入っている必要もありませんが、一部の箇所を除いて全文が自筆で記載されている必要があります。
この自筆証書遺言のほかに、「公正証書遺言」と「秘密証書遺言」というものがあります。
このうち、秘密証書遺言について先に簡単に触れておきます。
秘密証書遺言の利用数は、他の2種類に比べて極端に少なく、全国で年間100件ほどと言われています。
自筆証書遺言は作成してもどこかに届け出る必要がないので正確な人数は不明ですが、そのうち遺言書保管所に預けたケースだけでも年間約2万件、公正証書遺言については、令和6年度に年間約13万件作成されているので、秘密証書遺言がいかに利用されていないかが分かります。
自筆証書遺言と公正証書遺言を足して2で割ったような制度ですが、両者の「良いとこ取り」ではなく、「悪いとこ取り」の制度と言われることも多く、利用者数が伸びていません(私のように、専門家が秘密証書遺言についての詳しい説明をあまりしないのも原因かもしれませんが・・・)。
ただし、メリットが全くないわけではなく、例えば、字が書けないから自筆証書遺言はできないが、公正証書遺言ほど費用をかけたくない、という人にとってはこちらを使った方が良いかもしれません。
3種類の遺言はそれぞれメリットとデメリットがあり、これらをしっかり把握することによって、ご自身がどの種類の遺言にすればよいかが見えてくると思います。
次回以降のブログで自筆証書遺言と公正証書遺言について詳しく内容を説明していきます。
なお、この3種類の遺言のことを「普通方式遺言」といい、それに対して「特別方式遺言」というものもありますが、これは死亡の危機が特に迫っている場合や、遭難した船の中でする場合、伝染病で隔離されている場合など、普通方式遺言をする時間や環境がない場合に、特別な方式ですることが認められた遺言ですが、これはかなりまれなケースですので、説明自体を省きます。
次回は自筆証書遺言について詳しく見ていきます。
