2.遺言書を書く必要はあるのか?(2)~遺言書を書いた方がよい人~
- 所長
- 2025年6月10日
- 読了時間: 3分
更新日:2025年8月27日
(3)遺言書を書いた方がよい人
① 法定相続分以外の方法で遺産を相続させたい
ある人が亡くなって、誰が遺産を相続するか(法定相続人)は民法で決められていて、それらの者が相続する割合(法定相続分)も決められています。
しかし、この規定はあくまで遺言書がない場合の規定であり、遺言書があればそれに従うことになります。
例えば・・・
・預金は妻に、不動産は長男に相続させたい
・長女には介護でお世話になっているので、長男の倍の相続分にしたい
このような希望がある場合は、遺言書を作成しておけば法律の規定にかかわらず、遺言書に従うことになります。
上記のケースではいずれも法定相続人に対する相続のケースですが、次のようなケースでは、なおさら遺言書を作った方が良いといえます。
・内縁の配偶者に遺産を遺したい
・慈善団体に寄付したい
これらのケースの特徴は、相続人以外に遺産を遺すことを希望しているということです(内縁の配偶者は相続人ではありません)。
遺言書がない場合で、法定相続分以外の方法で遺産を配分する場合は、法定相続人全員で遺産分割協議をする必要があります。逆に言えば、法定相続人以外は遺産分割協議には参加しないということです。
内縁の配偶者に遺産を遺したい場合や、慈善団体に寄付をしたい場合には、遺言書を残しておかないと、内縁の配偶者や慈善団体の職員が遺産分割協議に参加するわけではないため、遺言者の希望は叶わず、結局は法定相続人同士で遺産を分けることになるでしょう。
もちろん、遺言書は残していなくても、生前に法定相続人に対して遺産は●●に寄付してほしい、と伝えておけば、相続人がその希望を尊重して実現することは可能ですが、口頭で希望を伝えるだけでは法的な効力は発生しないため、やはり法的効力のある遺言書を残しておくほうが良いでしょう。
② 相続人同士の仲が悪い
相続人同士の関係が希薄だ
ほとんどの相続において、相続人が何人かいるケースがほとんどです。
その相続人同士で仲が悪い場合などは、特に遺言書を書いておいた方が良いと思います。
例えば、亡くなった人(被相続人)と同居し、金銭面でも介護面でも被相続人を助けていた長女と、遠方に住んでいて何年も連絡がない長男の2人が相続人の場合でも、法定相続分は同じです。
この場合に、長女が被相続人への様々な貢献を理由に、長男より多くの相続分を主張したとしても、遺言書がなければ2人で遺産分割協議をしなければならず、特にこの2人の仲が悪かった場合、おそらく協議は簡単にまとまらないでしょう。
このような場合に遺言書を作成し、長女がより多くの遺産をもらえるようにしておけば、2人で遺産分割協議をする必要がなくなり、余計な揉め事の心配がなくなります。
また、相続人が異父または異母兄弟のような場合、相続人同士が顔を合わせたことがないということもあり得ます。この場合にも遺言書を作成しておけば、遺産分割協議をする必要がなくなります。
